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SIMPLE LIFE WITH CATS

足もとに咲く花

街の憂鬱

 ちょっと嫌なものをみてしまった。

 電車内で大声で叫んでいる子がいた。小学1年生くらいだろうか、某私立の大きめの制服をきた女の子がおかあさんに駄々をこねている。その学校のお迎えのお母さんたちは皆、黒のスーツに黒いパンプスを履いている。(お迎えのお母さんにも何かきまった服装があるらしい)。その子は「おかあさん、聞いて!なんで無視するんだよお、何かしゃべってよう・・・」と泣き叫んでいるのだが、お母さんはかたまった表情で、目も合わせずその子の手を抑えて無視をしている。大声はずっと続いた。
 それから、同じ駅で降りて、私は乗り換えたが、遠くのホームにその親子がまだいるのが見えた。子供が、母親の手をふりきり駆け出して、一人で反対の車両に乗り込んだ。危ない! どうやら子供は、元来た方向に戻りたいらしい。母親がひきとめ、その子をたたいた。その子が泣き叫んで、寝転んで足をばたつかせると、母親は寝転がったままの子の両足をもってホームで引きずっている。

大丈夫か?

母親の形相をみてこわくなった。そしてこんな小さな子が汚い言葉を発しているのに驚いた。

★★★

 それから、職場の近くの商店街を通った。

 化粧っ毛のないお母さんがエプロンをつけたまま赤ん坊を背負い、傍らにはやはり小学1年生くらいの女の子がいた。その子は、八百屋のおじいさんに、声をかけられて、(おじいさんは耳が遠くなっているので)気遣って過、少し大きめの声でゆっくりと質問に答えている。

 ことばが、しっかりしている。

 この商店街はまだ活気があって、細い路地なので、いろいろな会話が聞こえてくる。若いお父さんが子供をだっこして買い物にきたりすると、「だっこが上手になったねえ~」と店の人に声をかけられたり、高齢のお客さんの荷物を、お店の人が、商品を買い物バッグにつめなおしてあげていたりする光景をよく見かける。

 

 どちらが良い学校にいくのかは、私にはよくわからない。でも、遠い私立の学校に通って親子でなんだかよくわからないストレスをためこんでいるより、八百屋のおじいさんや、肉屋のおばさん、花やのお姉さん・・・色々な人たちと、お話できる子の方がかしこく、思いやりがある人になるような気がして・・・また、そうであってほしいと思ったのです。