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SIMPLE LIFE WITH CATS

足もとに咲く花

オキーフの暮らしぶり

読書 住まいと暮らし

気になる女性、ジョージアオキーフ(1887-1986)の伝記を紹介します。
大輪の花や、動物の頭蓋骨を描いたことで人気がありますね。

美の20世紀〈13〉オキーフ (美の20世紀 13)

美の20世紀〈13〉オキーフ (美の20世紀 13)

 

 私も、高校生の時、はじめて彼女の絵を見て魅了されました。

下の書籍は、元ニューズウィークの記者が3年がかりでオキーフの資料を集め、作成した彼女の伝記です。細かい文字、上下二段の構成で、全391ページにもわたります。

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生涯、さまざまな場所に移り住み、荒野の中、女性二人だけでトレーラで旅したり、40代には、絵の素材を求めてニューメキシコに移り住み、70代で世界一周旅行にも挑むタフな女性でもあります。

オキーフが手を下すものは全てが美しい」と著者は述べています。作品はもちろん、彼女の容姿、筆を持つ手のうごき、たたずまい、衣類、住まい、料理・・・「全てにおいて美しい」と。
そのような美しさはどこからくるものなでしょうか?
ここでは、彼女の暮らしぶり、「衣・食・住」についてご紹介します。

 手作りの服

オキーフの容姿は、しなやかな葦のようでした。シルクのブラウス、木綿のナイトガウン、ポンチョ、黒いウールのコート・・・その体によくあった、モノトーンのシックな服をまとっています。最上の生地を使って彼女自身で、手作りしていたそうです。

作品の色を大切にしていた彼女は、自分の存在が必要以上に目だつことを嫌いました。そのため、住まいも着るものも装飾がないシンプルなもです。
そんな独特の姿は、時に、希有な存在としてみられていたそうです。 

 

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食 有機農園と素材を生かした料理

栄養を保存する事に興味を持っていたオキーフは、有機農園で、野菜栽培を始めました。農家の人と協力し、作物を長期保存するための、缶詰や、漬物などを開発しました。

そして、自らの手によって作り出された美味しいものを心から楽しみました。

朝はボリュームのある肉料理、おやつには、自家製のヨーグルトやスキムミルクでつくった健康飲料を、お昼はスフレとサラダ、そして、夕食は果物とチーズですませました。また、野生のハーブを好み、自分の庭でつんだバジルやマヨナラをバターと混ぜて自家製のパンに塗りました。 

住 シンプルな 住まい

有名になり、裕福になってからも、彼女の暮らしぶりはいたって簡素なものでした。「家というのは、単に小屋であれば良いのです」と友人に、語っていたそうです。

ある砂漠の中の牧場の一軒家では、全ての内壁を打ち抜き、広々とした空間には生活に必要な、最低限のものしか置きませんでした。そのかわりに、流木や、貝殻、動物の骨のオブジェなど、彼女の大切にしている宝物が置かれました。 空間の重要性。大切なものを生かすには、それ以外の物は簡素にする、という考え方でした。

☆☆☆

どこにも所属していない、誰からも命じられない、お金も名声も手に入れた・・・

私なら、日常の雑多なことは、お手伝いさんでも雇って、絵さえかければいいと思ってしまうかもしれません。

しかし、彼女は、自分を律するように、自ら手を動かし、丁寧な暮らしを心がけます。日々の暮らしと芸術は彼女の中で分け隔てなく大切なものだったのでしょう。
暮らしを整える、というのは、人の生活の基本なのだと思いました。

読み返すたびに関心し、不思議と力が湧いてくる一冊です。

ジョージア・オキーフ―崇高なるアメリカ精神の肖像

ジョージア・オキーフ―崇高なるアメリカ精神の肖像

 

 

オキーフの家

オキーフの家